2018年08月01日公開
2018年08月01日更新
車を失い32キロの道のりを、徒歩で勤務先に向かった青年にもたらされた幸運とは
車が壊れたため、二十歳の青年は32キロ離れた勤務先に徒歩で向かいました。そんな彼の窮状を見かねた人々の援護によって、青年がようやく勤務先についたところ...

32キロの道のりを徒歩で出勤していた男性

米国アラバマ在住の20歳の学生ウォルター・カールは苦学生でした。彼は引っ越し会社「Bellhops」の職を得ることが出来ました。

ウォルター・カール
まだ正式採用ではなく試用期間中だったので、初日は時間に余裕をもって出社するつもりでした。しかし、運悪く前日、彼の車が故障して動かない事態に直面してしまいました。
やむを得ずウォルターは徒歩で32キロ先の会社まで行く決心をしたのです。早めに就寝をして、翌日の早朝(というかまだ真夜中)の暗い中、家を出発しました。

普段は車で走行するハイウェイ沿いを、場所によっては草が高く生い茂る中を進みます。朝4時に警察の職務質問を受けたとき、ウォルターはまだ道のりの半分までしか到達していませんでした。
32キロの距離を徒歩で通勤しようというウォルターに感心した警察官は、朝食をご馳走し、パトカーで勤務地まで送り届けました。
『Bellhops』経営者が自分の車を彼にプレゼント!
引越し客のジェニー・ラメイは、まさか引越し業者の作業員が、パトカーに乗ってやってくるとは想像もしていなかったので、最初は驚きました。
しかし、警官から事情聴かされ、真面目なウォルターの働きぶりにいたく感心したジェニーは、Bellhopsの経営者ルーク・メルクリンにわざわざ連絡をとってウォルターの見事な働きぶりを伝えたのです。
顧客から連絡を受けたルークの対応は素早いものでした。ウォルターに個人的に感謝を伝えにきただけでなく、なんと自分の車をプレゼントしたのです!
「君は我が社が求める資質の全てを持っている。ただ通勤するための手段がないだけだ。私の車はきっと君の役に立つだろう」
突然の展開に戸惑うウォルターに車の鍵を差し出し告げるルーク。
『Bellhops』のCEOのルーク・メルクリンがウォルターに車を贈呈するシーンが動画にUPされています。英語音声ですが、ご覧下さい。
2人が抱き合う姿は感動的です。ウォルターの真面目な性格と働きぶりが報われた瞬間でした。
実はウォルターは、2005年にアメリカを襲い甚大な被害をもたらしたハリケーン・カトリーナにより、家族を失った被災者のひとりでした。鍵を手渡されたウォルターは、涙を堪え、感謝を伝えます。
また顧客のジェニー・ラメイもそんなウォルターの境遇に同情し、車購入補助や生活援助の為に募金を呼び掛けていました。二十歳の青年の責任感と誠意溢れる態度に、多くの人々が心を動かされたことは言うまでもありません。

このエピソードは、私たちが充実した人生を送る上でも良いお手本となったのです。
ネットの反応
・真面目にやっていればだれかが見てくれている、そんな実例だな
・寄付金も集まってウォルター君は一挙両得でないの?!
・良い話だな、彼が被災者だったというところにもホロっと来る
・何か引越し会社の宣伝臭い話
アメリカには『寄付』の文化が根付いているようです。チャリティ―事業も良く行われています。ウォルター君の驚くほどの誠実ぶりが、経営者の慈善心をいたく刺激した結果でしょう。これは皮肉ではなく...